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有望なITスタートアップの見つけ方・見分け方2014.06.26

シリコンバレーに代表されるITスタートアップの隆盛が著しい近年。まさに大きくなっていくスタートアップの「今」にジョインできたら、どれだけ自分を高めていくことができるでしょう。世界で戦えるサービスをゼロから短い期間で構築し、挑戦し続けていく中で得られる経験は、成功体験とともに、自分に大きなスキルと自信を与えてくれそうです。

しかし、スタートアップも玉石混交。どの会社が伸びていくのかを見極めるのはとても難しいのが現実です。そんなときに役立つのが、スタートアップに投資をしているベンチャーキャピタルたちの視点です。なぜなら、ベンチャーキャピタルたちは、今日のGoogleやFacebookなどのように、短期間のうちに急激な成長を遂げそうなスタートアップに早くからジョインし、イグジット(株式公開や事業売却など)によって大きな利益を手にしたいと考え、行動しているからです。

そこで今回は、続々と誕生しているスタートアップの中から有望な会社を見つける方法について解説しましょう。

代表者がどんな人間かを見極める

まず、有望なITスタートアップかどうかを判断するポイントとして重要なのは、代表者がエンジニアか否かということです。エンジニアが会社の舵を取っていれば、提供するサービスの改善について自らが具体的なアイディアを考え、すぐに実行に移すことで成長のスピードを上げることができます。

 

過去の例を見てみても、Appleの共同創業者であるスティーブ・ウォズニアックは自らパソコンを設計し、Googleの創業者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンはともにスタンフォード大学の計算機科学を専攻、Facebookのマーク・ザッカーバーグもやはりハーバード大学の計算機科学を専攻しています。

 

日本国内で起業されるベンチャーは、ビジネスモデル優先で判断される傾向が強く、実際にビジネススクールで学んだ代表者も多いようですが、海外では将来が期待できるスタートアップかを見極める重要な判断基準の一つに、代表者がエンジニアであるかどうかがあります。

 

しかし、そればかりではありません。その代表者がどんな人間であるかを見るのも大切です。実際、ビジネスモデルは良くても「代表者が自分と肌が合わないと感じたら投資はしない」というベンチャーキャピタルは多いようです。

 

これは就業先を選ぶ時も同じでしょう。スタートアップでは、組織のあり方は代表の考えが濃厚に反映されています。いくら素晴らしいビジネスモデルを持ったスタートアップを見つけたとしても、「この代表の考えとは合わない」「この代表の活動実績に疑問を感じる」と思うのであれば、その会社に自分を投資することは避けた方が無難といえます。

ビジネスプランは明確か

ITスタートアップのビジネスプランは、できるだけ数多くチェックするように努めましょう。そうすることで、スタートアップを見る目がだんだんと養われてくるはずです。その際に大切な判断基準は、ビジネスプランが明確か否かということです。実際に、成功しているベンチャーキャピタルは、ビジネスプランを次のような視点からチェックしているようです。

1. 明確な問題提示
2. 明確なソリューション提案
3. 明確なサービス提供の方法
4. 明確な手順と時期
5. 明確な費用
6. 明確な売上計画

しかも、それらは「簡潔であるほどよい」ということです。「いつ?」「どうやって?」「どんな方法で?」といった疑問が次々に浮かんでくるようビジネスプランは、投資対象から外されてしまうのです。

ジョインするという観点で見るときも同じです。自分でその「穴」を埋められる自信がなければ、そのようなスタートアップに安易に飛び込んでいくのはリスクが高いといえます。明確性に欠けるということは、ビジョンが曖昧ということです。目標に向かって突き進み、将来世界で成功を収めるようなスタートアップのビジネスプランが、不明確であるはずはないのです。

投資家向けサービスやデータベースサイトで見つける

では、実際に将来性のあるITスタートアップの情報をどこで収集すればいいのでしょうか。この面でも、やはりベンチャーキャピタルが日頃からチェックしているサービスやデータベースサイトを活用することが有効です。ここでは、代表的な2つのサイトをご紹介しましょう。

 

<スタートアップとエンジェルを結ぶSNS「AngelList」>
「AngelList」は、スタートアップとエンジェル(=出資者)がSNSを通して出会い、お互いの情報を交換して出資に結び付けていくというサービスです。AngelListのサイトでは、スタートアップとエンジェルの双方がプロフィールを公開できるようになっています。しかし、普通のSNSとはちがい、公開されているのは単なる自己紹介情報だけではありません。

 

スタートアップ側のプロフィールには、過去にどのようなエンジェルが出資してきたかといった株主リストが公開されています。プロフィールはだれでも閲覧することができるので、その情報を見て、すでに多くのエンジェルが出資しているスタートアップがあれば、その企業はそれなりに有望視されていると思っていいのではないでしょうか。

 

ちなみに、AngelListにはスタートアップで働きたい人向けの求人情報も掲載されているので、興味を持った企業が求人を募集していれば、ユーザー登録を行って直接コンタクトをとることができます。

 

<スタートアップの投資情報が日々更新される「CrunchBase」>
IT分野のニュースメディア「TechCrunch」が運営する「CrunchBase」は、スタートアップや投資家の情報が集積されたデータベースサイトです。スタートアップの資金調達に関する情報や、キーマンのプロファイル、株主情報などを見ることができます。最大の特徴は、スタートアップや投資家自らがいつでも情報をアップデートできることです。

 

これによって、日々最新情報を確認することができ、順調に資金調達を得ているスタートアップであれば、それだけ投資家からの信頼度が高く、有望視されていると思われます。

 

「CrunchBase Daily」というメーリングリストに登録すれば、CrunchBaseに登録された最新情報がメールで届くので、毎日サイトをチェックする必要もありません。さらに、その情報が要約されたTwitterアカウントも用意されています。

まとめ

ITスタートアップは、このごろ日本でも、最初から海外で立ち上げようという動きがあるようです。ベンチャーに対して理解が得られにくく、税制面でもそれほど優遇されているとはいい難い日本国内で、わざわざ起業する必然性はないからです。有望なスタートアップには潤沢な投資資金が集まり、世界市場への展開が早い海外の方が、言葉の壁はありつつも、よほど事業の成功率は高いといえるでしょう。

 

これは、これからスタートアップにジョインしたいと考えるビジネスパーソンにとってもチャンスといえるかもしれません。有望なスタートアップは、シリコンバレーだけではありません。シンガポールにも、日本にも、存在します。あなたの選択肢は、世界中に広がっているのです。

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