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有元美津世のGet Global!

外資・グローバル転職で役立つ英語表現(35)-- Rating, Viewership2023.03.20

 

  日本では、WBC(World Baseball Classic)がFIFAワールドカップ並みに盛り上がっていますね。視聴率では、W杯を超えていますが。一次ラウンドの韓国戦の平均世帯視聴率(44.4%)は、WBC史上最高を記録しましたが、先週のイタリアとの準々決勝(48.7%)で、すぐに記録を更新しました。これは、アメリカのメディアでも伝えられています。

 

視聴者

 

  さて、「視聴率」は、英語では”rating”と言います。視聴者分析会社のニールセン(Nielsen)によると、“rating”とは、テレビを所有する世帯(television households)が視聴している割合を意味します。


The Japan-Korea game drew a 44.4 TV rating in Japan.
(日韓戦は、日本でのテレビ視聴率が44.7%に達した。)


Japan's first four games averaged a whopping 42.3 rating.
(日本戦最初の4試合は、平均視聴率が、なんと42.3%だった。)


The game attracted the highest rating during the tournament.
(試合は、トーナメント中、最高の視聴率をたたき出した。)


The Oscar TV ratings increased for the second year in a row, but were still the third-lowest in its history.
(アカデミー授賞式のテレビ視聴率は、二年続けて上昇したが、史上三番目に低いものだった。)


  「視聴率」に関しては、下記のような表現もできます。


48% of all households in Japan watched the Japan-Italy quarterfinal matchup.
(日本の全世帯の48%が、準々決勝の日本対イタリア戦を視聴した。)


61% of TVs in Puerto Rico tuned in to watch Puerto Rico top the Dominican Republic.
(プエルトリコでは、TVの61%が、プエルトリコがドミニカ共和国を破るのを観戦した。)


  一方、”viewership”も、同様の意味で使われるのですが、これは視聴している人の数(正確には30分ごとの平均視聴人数)を指します。


The WBC's first round set records for both TV viewership and audience.
(WBCの一次ラウンドは、TV視聴人数と観客の両方で記録を樹立した。)


The 2017 WBC received 32% more American viewership than in 2013.
(アメリカでの2017年のWBC視聴人数は、2013年に比べ、32%増加した。)


Viewership at the 2023 WBC saw a huge jump.
(2023年のWBC視聴人数は、大幅に伸びた。)


  なお、「視聴者」は”viewer”です。


Team USA's game against Great Britain averaged 1.6 million viewers.
(チームUSAの対イギリス戦の視聴人数は、平均1600万人だった。)

 

WBCとMLB

 

  日本やアメリカでは人気の高い野球ですが、野球が人気があり、プロリーグがある国は、世界的に限られています。MLB(Major League Baseball)には、中南米出身の選手も多いですが、キューバやドミニカ共和国、プエルトリコでは、日本以上にWBCが盛り上がっているようです。(優勝候補のドミニカが、一次ラウンドで敗退してしまいましたが。)

  アメリカでは、WBCは、日本や中南米のようには盛り上がっていません。日本のように一次ラウンドのチケットが手に入らないなどということはなく、売り切れたのは、中南米からの移民が多いマイアミでの中南米国同士の試合だけだったようです。マイアミには、一次ラウンドから、中南米から多くのメディアやファンが押しかけていました。

  アメリカでWBCがイマイチ盛り上がらない理由は、有名選手が参加しないからです。WBC終了後、すぐに開幕戦が始まるため、選手に支障が出ると困るので、球団は選手がWBCに参加するのを嫌がります。それでも「出たい」という選手もいるのですが、負傷したときのための傷害保険を入手できないと断念するしかないようです。

  中南米出身のMLB選手にとっては、WBCは国のプライドをかけた戦いであり、プエルトリコのユニフォームを着て国の代表としてプレイすることは、すべてのプエルトリコ選手の夢だそうです。「ワールドシリーズよりWBCに出たい」という選手もいるくらいです。

  前回、アメリカが優勝し、アメリカ国内のWBCの注目度も上がりました。しかし、今回、メッツのスター選手であるプエルトリコ出身のディアス(Diaz)選手(再契約金1憶ドル以上)が負傷してしまい、今シーズンは、まったく試合に出られなという事態が発生しました。

  メッツは、今年の優勝候補だけに、WBCに対するメッツファンの怒りは相当たるものです。「ほら、シーズン直前のWBCになんて、大事な選手を出すもんじゃない」「WBCには、メジャーの選手は一人たりとも参加させるな」「WBCなんて展覧会(exhibition)だ」「オマエに莫大な報酬を支払っているのは、プエルトリコじゃなくてアメリカ(MLB)なんだよ」といった声がファンからは聞かれます。他にも負傷した選手がおり、将来も、WBCに出場する有名選手は増えないかもしれません。

  元々、WBCは、野球を世界的なスポーツにするために、MLBが2006年に立ち上げたものです。近年、オーストラリアやイギリスなどで野球の人気が上昇しており、イギリスは今回初めてWBCに参加しました。チェコとニカラグアも初出場で、参加国は20ヵ国に増え、MBLは満足のようです。前回、初出場したイスラエルは、2025年に欧州チャンピオンシップを開催する予定です。

  今回、グッズの販売は、一次ラウンドで、すでに史上最高に達しており、MLBとしては、WBCがアメリカ国内で盛り上がらなくても、世界市場が拡大して儲かればいいのでしょう。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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