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タカシの外資系物語

走れ ! 走れ ! 外資系 !2001.08.03

私が外資系企業に入社して 4 年あまりが経過しましたが、最近ふと気付いたことがあります。それは「なんか、以前より体力がついたなぁ …」ということです。さて、一体どうしてなのでしょう ?


外資系企業を訪れてみて、おそらく真っ先に気付くことは、「何とまぁ、うるさい職場だなぁ …」ということではないでしょうか。私が座っているのは、間仕切りで仕切られたブースなのですが、周囲の雑音が大きく、お客様との電話もままならないケースもあります。


「No! Noooooo! I mean...」


「わかんないやつだなぁ … だからさぁー …」


英語と日本語が入り混じった、罵声と怒号の嵐。それでも話し声だけなら、まだ何とかなるのですが、それ以外の「雑音」も絶えずオフィスを駆け巡っています。


バタンバタン … タッタッタッタッタ … ( ちなみに、これは「走る音」です )「Oh! Sorry!」タッタッタ … ( ちなみに、だれかにぶつかったのでしょう )


なぜかそこらじゅうでドタバタと走り回っている人が多いことに気付きます。


-とにかく走る-これがキーワードです。会議室に向かうにも、自分の原稿をプリンターに取りに行くにも、とにかくみんな走っています。


最初のうちは、「よーし、俺はマイペースでいこう ! ゆっくり歩いて移動するぞー」と思っていたのですが、少なくとも小走りで移動しなければ、みんなのペースについて行けないことがわかってきました。ラッシュ時のプラットホームのように、「流れに乗る」ことが重要なのです。


毎日毎日、移動時にジョギングしているわけですから、そりゃ体力がつくのも当然のこと。健康維持にとっては、好ましいことなのかもしれません。しかしわが社の連中は、どうしてそんなに急いでいるのでしょうか ?


ひとつお断りしておくと、外資系企業だからといって、日系企業と比較して、極端に時間に厳格なわけではありません。彼らが走る理由は、ズバリ「それが文化であるから」にほかなりません。


NY オフィスの同僚は、次のようなコトバをよく使います。


「I'll be with you in a New York minute! 」これは、「すぐにそちらに参ります !」という意味なのですが、この「すぐに」というのが、半端じゃなく短い時間を意味しています。in a minute というのは、文字通り「1 分以内」ぐらいですが、in a "NY" minute というのは、「ほんの一瞬」ぐらいのイメージです。そう、彼らの「走る文化」は、本家 NY のワーキングスタイルから来ていると思われます。


タッタッタッタッタ … 同僚のジョージは、今日も走っています。


( 私 ) 「ジョージ、せまいニッポン、そんなに急いでどこへ行く ?」


( ジョージ ) 「タカシ、走った方が早く着くぜ ? じゃあな ?」… ま、そりゃそーだ …。

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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