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鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系企業への転職を考える前に確認したいポイント2024.02.20

 

元・外資系企業の人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。今日のテーマは、初めて外資系企業に転職を考える際に、再確認したい適性です。

外資系企業に転職したい理由は人それぞれで、「英語をもっと使いたい」「昇進を早めたい」といったものが挙げられます。それらの動機に関わらず、転職活動を始める前に最も重要なのは、自身が本当に外資系企業向きかどうかを確認することです。

25年間にわたり外資系企業の人事部門で活動し、社員の相談に応じながら独立して8年、個人のキャリア相談を行ってきた経験から、英語力があっても外資系企業に向いていないことはあり得ると言いきれます。では、どのような人材が外資系企業に適しているのか、改めて考えてみましょう。

 

1. 成果主義の企業文化を求める

 

性別や国籍に関係なく、実績を上げた人が昇給し、昇進するスピードが速い環境を望む場合、外資系企業が適しています。 昇進のスピードは業界や企業によって異なりますが、少なくとも「このポジションに最低何年いなくては昇進できない」といった制約はありません。これまでの経験ではマネージャーからディレクターまで、3年で昇進したケースがあります。

 

2. 自己PR力がある

 

非常に重要なポイントです。「大した実績ではないのですが」と表現される方が、日本人には少なからずいます。相手がアメリカ人なら「どうでも良い業績に興味はない」になってしまいます。彼らは相手が謙遜しているかもしれないとは一ミリも思わず、額面通りに取りますので自分が損をします。外資はアサーティブである人材、自分をほどよくアピールし売り込める人材の方が得なことが多いです。

程度は文化圏によって異なります。自己主張が必要な度合いは、アメリカ > ヨーロッパ > アジアの順番で、アジアの中でも13億の人口で競争している中国・インドは例外です。

 

3. 自由な働き方を求める

 

テレワークが可能かどうかは「自由度」に大きく影響します。自宅や国内外のどこからでも仕事ができる環境を望む場合、外資系企業がお勧めです。例えば、大手外資系企業に勤務している知人は、本拠地を東京に持ちながら、たまに海外からリモートワークをしています。

上司のマネジメント・スタイルは個人によって異なりますが、指示を出されるのを待って従うより、ある程度まで自分で率先して問題解決しながら自由に働きたい方も、外資の方が向いているでしょう。

 

4. 個人主義を好む

 

アメリカ企業では「チームワーク」を重視していますが、実際には多くの社員が個人主義者であると言われています。個人主義を重視する人や、仕事とプライベートを分けたい人は、外資系企業が向いてそうです。

 

5. スピードを求める

 

外資系企業と日本企業の働き方の違いは、企業のスピードに現れます。日本企業は慎重に計画を立て、意思決定に時間がかかる傾向がありますが、外資系企業は「とりあえずやってみる」ことを重視しています。

外資系企業にはデメリットもあります。例えば、最終決定権を本社が持っているため、日本のリクエストが受け入れられない場合があります。

これらのポイントを踏まえて、外資系企業に転職するかどうかを検討してみてください。外資にさえ勤めることができれば全てがハッピーという思考は、少しリスクを伴います。どんな職場にもメリット・デメリットが存在するので、よく見極める目を持って面接に臨めますように。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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